今、自分にできること
【今、自分にできること】
インスタグラムに数々の作品投稿がある素性不明の芸術家バンクシーが2020年5月6日新作を発表した。
バッドマンとスパイダーマンが無造作に投げ入れられたオモチャのカゴを前に、男の子が座っており、その手にはマントを身につけた看護師さんが高々と掲げられている。
全体にモノクロで描かれた作品の胸には、唯一色彩を持った赤十字のモチーフが描かれ、新型コロナウィルスに立ち向かってくださっている医療従事者の方へ送られたエールと取れる。
不要不急の外出を自粛する中「コロナ鬱」と呼ばれる症状を訴える方もいると聞く。
今までの生活が一変し、外出することがままならない中、ストレスを感じる方が一定層存在するということだ。
もし、時間を持て余していることで不安やストレスを感じているのだとすれば、ぜひこの機会に考えてみていただきたいことがある。
それは、この事態にあって「自分には何ができるのか」「この先、どう生きて生きたいのか」ということだ。
バンクシーの描いた作品は救急病棟の待合室に飾られ、今秋頃には競売にかけられる。収益は英国の国家医療制度(NHS)のために寄付される予定だ。
バンクシーが直接医療現場に立つことはない。
だが、自身の持つ才能や能力を使って医療従事者に対するリスペクトを感じられる作品を創り上げることで医療業界へのサポート行った。
今回、多くの人の予想をはるかに超えるパンデミックを体験した私たちができることはなんだろうか?
命は永遠ではない。
今一度、命の尊さと自分ができることを真剣に考える機会をいただいたと前向きにとらえ、自身ができることに向き合い顔を上げて生きていきたいものである。
2020/05/8(fry)
An impression and the short essay which read Okinawa Times