今度は愛妻家
【今度は愛妻家】
夫婦というのは、永年寄り添うとまるで空気のようになる。
自分のすぐワキに、すぐ前に、すぐ後ろにいるのが当たり前になるのだ。
北見俊介(豊川悦司)は、北見さくら(薬師丸ひろ子)と2人暮らしのカメラマン。
かつては人気をはくしたが、今では若い女性に浮気心もチラホラしながら、だらけた日々を過ごしており、ついには妻さくらから離婚を切り出される羽目になる。
そんな中、友人と旅行に行ったはずの“さくら”が何日経っても戻らないことに、俊介は不安を募らせる。
いつも当たり前に近くにあった存在が無くなった時、初めは開放感に包まれるのだが、次第に心もとない感情が湧き上がってくる。
自分の手中にあったモノの貴重さに気付いた時、再び抱きしめる事が叶うこともあれば、残念ながら手遅れになる場合もあるであろう。
本当に大切なものは、日常に溶け込んでいることが少なくない。
日々、自身の目の前にある「ヒト」や「コト」を大切にし、手遅れになった後悔を持たずに生きたいものである。
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