ジャッジ
【ジャッジ】
「情けは人の為ならず」
人にしたことは自分に戻ってくるという「ことわざ」だ。
広告代理店に勤める太田喜一郎(妻夫木聡)は、ひょんな事から大滝(豊川悦司)の代わりにCMフェスティバルの審査員として大田ひかり(北川景子)と共に渡米することとなる。
敵対心をあらわにし、上から目線で接してくる木沢はるか(鈴木京香)をはじめ、世界中の名だたるクリエイターが集まる中、審査会では様々な不正が至極当たり前に繰り広げられる。
木沢はるか(鈴木京香)のCMが不正な工作で落選させられそうになった際、失礼な態度をされていたにも関わらず、太田喜一郎(妻夫木聡)は、本気で木沢はるかのCMを応援し、自身の信念を突き通す。
「馬鹿」がつくほど真面目で不器用なほど真剣なその姿勢に、周りのクリエイターたちが、次第に太田喜一郎(妻夫木聡)の魅力に惹き込まれていく。
人に情けをかけることは、他人を助けているようでいて、実は自分自身に幸せを運ぶ行為となる。
なぜなら、この世の中は、すべてのものにエネルギーや波動があるからだ。
自身が「モノ」を乱暴に扱えば、負のエネルギーが自分に返ってくる。
人間関係においては、この現象はさらに顕著となる。
人に親切にすると、何やら自分の幸せが目減りしてしまう感覚に、とらわれることはないだろうか?
だが、これは大きな誤解である。
人に与え、発したものが一周廻って自分の元に返ってくるのが宇宙の法則だ。
応援してほしいことがある時は、先に他者を応援する。
愛してほしい時には、先に自分から愛を差し出す。
これが最大で最強の運を引き寄せる魔法となる。
劇中で「無茶と書いてチャンスと読め!」というセリフがある。
「無理」は実現の可能性が低いもの。
「無茶」はその程度が甚だしいこととされている。
無理は1つ上の段に登る。
無茶は二段飛ばしで階段を駆け上がる感覚だろうか。
すなわち「無茶」の方がより難易度が高く困難を極めることになるのだが、これをチャンスと捉え取り組むことで、乗り越えた先には想像以上の夢や希望が叶う可能性があるということだ。
そして、無茶なことにチャレンジすることで見えてくる大切なものがある。
それは「人の情け」と「自分の在り方」だ。
困難な状況が訪れたからこそ、人の優しさや温かさを感じ、自身が愛される存在だったということを思い出すことができる。
そして、自分がどういう在り方で生きているかということが自身の運命を創り上げていく。
だからこそ、一見遠回りに見える時も、嘘やゴマカシのない「正直でクリア」な映像を自分の心に映し出していくことが大事なのだ。
最大のチャンスを掴み取り、願いを叶えるためには「馬鹿がつくほど真面目」で、「不器用なほど真剣」に生きていくのが、案外一番の近道かもしれない。
人との関わりや正直に生きることに悩んでいる方におすすめの作品
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