イニシエーションラブ
【イニシエーションラブ】
姿形の変化は人の心も変える。
鈴木(松田翔太)は、冴えないおデブな大学生。
合コンで出会った歯科助手のマユ(前田敦子)に見合う男性になると心に決め一念発起する。
ダイエットに成功し、イケメンとなった鈴木とマユはラブラブな時間を過ごすが、鈴木が就職で東京本社に配属となり遠距離恋愛が始まった。
離れている時間は心の距離を生み、二人は次第にすれ違っていく。
鈴木は、マユにふさわしい男性になるために自らの姿を変えていったのだが、見栄えの良い自分になったことで、その心も変えていく。
見た目の美しさを得る代わりに自身の純粋な想いを引き換えにしたということだろうか。
マユを愛し大切にしたいという想いは次第に薄れ、マユの温かな愛情に重さとうっとうしさを感じていく。
イケメンは、確かに魅力的だ。
だが、マユが好きになったのは鈴木がイケメンだったからではあるまい。
鈴木の真っ直ぐで純粋な想いに惹かれたから、彼との関係を深めたのではないかと思うのだ。
人というのは、とかく見た目で判断しがちである。
だが、人と共存するには心を通い合わせることが最も重要なように思う。
長い時間を共にする相手だからこそ暖かい心の繋がりを持てる人と過ごしたい。
そして、純粋な想いを大切にできるパートナーに愛される自分で在りたい。
天が与えた出逢いを、どうしていくのかは自身の心模様にかかっているのかもしれない。パラレルワールドのどんな人生に進むかは自分次第ということだ。
一度きりの人生。共に喜びの中で時間を過ごせるような運命の相手と歩みたいものである。
現在のパートナーと人生を共にするかどうかお悩み中の方におすすめの作品