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泥棒役者

泥棒役者

 

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知らぬは自分ばかり。

人は自分のことをわかっているようで意外と見えてないことも多いのかもしれない。

 

主人公である大貫はじめ(丸山隆平)は、愛する彼女もでき、真っ当で幸せな毎日を過ごしているのだが、過去少年院に入っていた経歴がある。

 

ある日、悪さをしていた頃の先輩から「彼女にお前の過去をバラすぞ。」と脅され、再び泥棒家業に手を染めてしまうのだが、押し入った邸宅で出会った様々な人たちと心を通わせ、人を大切に思う気持ちを掴み取っていく主人公の姿が微笑ましく胸が暖かくなる。

 

 

仲を深めていく過程において最も重要な点は「互いを認め合い受容する」行為である。それぞれに個性があり、その個性こそが互いを助け合うという愛に基づいた空間に調和が生まれるということを再認識させてくれる。

 

 

 

そして、もう1つの見所は、大貫はじめの彼女である美沙(高畑充希)の存在である。 

 

 

美沙の誕生日に買い物デートの約束をした二人だが、「急に仕事が入った。」と、嘘のメッセージを送る‘はじめ’。

 

先輩に促され泥棒に手を染めることになってしまったためである。

 

 

おしゃれをして待ち合わせ場所に行った美沙だが、‘はじめ’からの連絡に、

カニクリームコロッケでも作って待ってます。お仕事頑張って。」

 と、返信する。

 

 

一連のドタバタからやっと解放されたはじめは、大急ぎで美沙の待つ家に帰るが、姿が見えず家の中は真っ暗。

 

慌てて美沙の名前を呼びながら家の奥へと進むと、真っ暗な部屋のベッドの上で「ふて寝」をしている姿を確認して一安心したものの、少々雲行きが怪しい。

 

‘はじめ’は、お詫びの言葉を口にしつつ、意を決して若いころ少年院に入っていたことを美沙に告げる。

 

 

すると、あっけないほどさっぱりとした表情で「知ってたよ。」

いとも簡単に“はじめ”の心の鍵を開けてしまう。

 

 

‘はじめ’の「過去」がどうであるかよりも「今」の‘はじめ’が人としてどういう「在り方」で生きているかをしっかりと見つめ大切に思う美沙の愛の深さと人としての賢さに胸がキュンとなる。

 

 

人は時に、自分の過去を無きものにしてしまいたくなることもあるが、その経験があって今の自分が形成されている。

 

 

そして自分では隠しているつもりでも、案外と漏れ出ている。

知らぬは自分ばかりということだ。

 

 

だからこそ、ありのままの自分を表現し、それを丸ごと受け止めてくれる人と愛し愛される関係を築いていくことが大切なのかもしれない。

 

 

美沙のように可愛らしく、そして賢く誰かを愛せる人でありたいと思う。

 

 

 

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